先週Tくんが勉強した、学校教科書の第5章「確率」の最後の問題、すなわち章末問題の最終問題を例に取ります。
【問題】赤2個と白3個(白2個と赤3個でも同じ)の計5個の入った箱から、1個ずつ玉を取り出すことを2回繰り返す。(取り出した玉は色を確認して箱に戻す)
このとき、
ア. 同じ色の玉が出る確率。
イ. 違う色の玉が出る確率。
のどちらが起こりやすいか、またその理由を答えよ。
【問題終わり】
ア. は1色です。
イ. は2色です。
こう考えると、ア. のほうが易しく見えます。
ところが、ア. は、
(1)赤赤の確率。
(2)白白の確率。
の2つを計算して、
(3)上記(1)と(2)をたし算して、初めて答えが出ます。
一方、イ. は、
(4)赤白の確率×2。
と一発で答えが出ます。
(ちなみに「×2」は逆、すなわち「白赤」もあるから)
つまり、易しそうに見えた1色のア. のほうが実は難しく、
難しそうに見えた2色のイ. のほうが実は易しいという、
逆転現象が起こっています。
ここに気付くかどうかは、塾長がQED日誌の前回記事に書いた「問題の難易度を見抜く力」にかかっています。
というわけで、この問題を最も簡単な計算で楽に速く解くには、
1.先にイ. を計算する。
2.次に「1-イ. 」で「ア. 」を求める。
これが正しい手順です。
そして、受験生がこのことに瞬時に気付くようになるには、実戦経験を積み重ねるよりほかないのです。
一歩一歩、着実に前進して行きましょう。
既にTくんは、その道を歩んでいます。
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