2022-03-29

QED進学塾の高校受験生(T)~2年生の通知表(2)

QED日誌の前回記事の続きです。

塾長は、成績優秀なTくんの通知表を見ることができました。
Tくんの美点は9教科の成績だけではありません。
ほかに特筆すべき点が2つあります。

1つ目は書道。
Tくんは達筆です。
通知表の「表彰等」の欄には、Tくんの書道作品が数々の賞をとったことが、所狭しと列記されています。
塾長は、これからもTくんが素晴らしい芸術作品を生み出してくれることを期待しています。

2つ目は道徳。
通知表の「特別の教科 道徳」の欄には、『思いやり』(相手の立場や状況を思いやる気持ち)について書かれていました。

こんなことがありました。
ある日Tくんは、精神的に辛い状況に追い込まれていました。
その日の勉強はもう無理と判断した塾長は、Tくんに「別の日に今日の授業の振り替えをしよう。」と提案しました。
それを聞いたTくんは「塾長の時間が・・・」と言いました。
Tくんは、別の日の振り替え授業のために、塾長に時間を取らせてしまうことを気にしていたのでした。

自分が追い込まれている状況では、自分のことで手一杯で他者を思いやることなどできないのが普通です。
ところが、Tくんはそうではありませんでした。
Tくんのことを思った塾長の提案に対して、逆に塾長を思いやる言葉を直ぐに返してきたのですから。
これはなかなかできることではありません。

「人格者。」
今回授業で塾長は、Tくんにこう言いました。
塾長がTくんの通知表に書かれた『思いやり』の文字を見て、真っ先に浮かんだ言葉がこれでした。

Tくんの美点は数多くあります。
勉強にも芸術にも一生懸命なところもそうです。
塾長はそんなTくんを尊敬しています。
もし、Tくんのを最も良い点を1つだけ挙げなさいと言われたら・・・
塾長は迷わず「人格」を選びます。

小学生時代に自宅近くの道場で、塾長は空手(沖縄剛柔流)を習っていました。
その師範が「心技体の『心』がなぜ一番目なのか考えろ。」と言っていました。
それは「『心』なくして『技』も『体』もなし。」だからと。
小学生の塾長は「『心』が一番大事」と単純化して理解していました。

Tくんの「心」の出来はこれ以上ないほどです。
なんと弱冠14歳にして。
塾長は、人間的に尊敬できる生徒に巡り合えたことを幸せに思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿