2022-01-20

QED進学塾の中2生(T)(R)~高校受験の戦い方(連載記事その3)

QED日誌の短期集中連載記事の第3回目です。

塾長は、第1回目と第2回目の記事に「偏差値」という言葉を当たり前のように使ってきました。
しかしながら「偏差値」は、国公私立中学受験を経験していない大多数の生徒たちにとって、耳慣れない言葉であることもまた事実です。

前回授業でTちゃんは、「もうすぐ学校で実力テストがある。偏差値が出る初めてのテスト。」と言っていました。
これを聞いた塾長は、Tちゃんの興味関心が「偏差値」に向いている今こそが、「偏差値」という用語説明をする最適なタイミングだと思いました。
そこで、前回授業の休み時間に塾長は、Tちゃんに次のような例を挙げて「偏差値」の説明をしました。
もし、学校の定期試験で偏差値が出たら、という設定で。

1.1学期期末試験の数学。(試験範囲の中心は計算で、点数が取りやすかった。)
平均点=75点。
Tちゃんの点数=70点。
Tちゃんの偏差値=47ポイント。

2.2学期中間試験の数学。(試験範囲の中心は1次関数で、点数が取りにくかった。)
平均点=55点。
Tちゃんの点数=60点。
Tちゃんの偏差値=53ポイント。

点数だけに着目すれば、「数学の成績が10点も下がった。」と思うかもしれません。
ところが、これは大きな誤りです。

「平均点が20点も下がったのに、自分の(Tちゃんの)得点は10点しか下がらなかった。ということはTちゃんの成績は実質的に『10点上がった』と考えるのが妥当。」
これが正解です。

しかしながら、5教科のひとつひとつについて上記のような計算をするのは、あまりにも煩雑過ぎるし、分かりやすさという点で及第点を与えることはできません。

そこで、単純明快な指標が登場します。
誰もが一目で成績の良し悪しを判断できる指標です。
これがまさに「偏差値」なのです。

偏差値は、いついかなるときでも「平均点=50ポイント」と決まっています。
先ほどの例ならば、
1.の1学期期末試験の数学で平均点、すなわち75点を取った子の偏差値は50ポイント。
2.の2学期中間試験の数学で平均点、すなわち55点を取った子の偏差値は50ポイント。
ということになります。

つまり、「自分がみんなより(平均点より)どれだけ上なのか下なのか。」を判断する明確な基準として、最も分かりやすい数値が「偏差値」であると言えるのです。

前回授業でTちゃんが「もうすぐ偏差値が出るテストを初めて受ける。」と塾長に教えてくれたことを発端に、塾長はTちゃんに「偏差値とは何か。」を詳しく説明しました。
これにてTちゃんの「偏差値が出るテスト」に対する、不安・もやもや感が払しょくされたことでしょう。

Tちゃんは、塾長に何でも話してくれます。
塾長は、Tちゃんの言うことに熱心に耳を傾けます。
そのうえで塾長が話すことを、Tちゃんは集中して聞いてくれます。
こうして、Tちゃんと塾長は綿密にコミュニケーションを取っています。
会話のキャッチボールが密であることは、Tちゃんの不安の種をなくしてくれます。
塾長にとっても安心材料となります。

Tちゃんが学力的にも心理的にも何ら問題なく、長丁場の受験勉強に安心して取り組んでくれることを塾長は願わずにはいられません。
Tちゃんがそのような環境で勉強を続けられるためにできることは、何でもしようと塾長は心に決めています。
Tちゃんがずっと笑顔で学び続けてくれますように。
Tちゃんが最後に笑って合格発表の掲示板を見ることができますように。

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