2.計算力。(つづき)
力10、技90。
塾長はこれです。
極端な例を挙げれば、4×16=64。
(よくある数字なので塾長は答えを覚えてしまっていますが。)
塾長は、筆算もしないし筆算を思い浮かべて暗算することもしません。
そして、生徒にはこう教えます。
8×8=64。
塾長は、どうしてこの計算が成り立つのかも教えます。
(1)反比例。
(2)(素)因数分解。
これらの仕組みを授業解説するのです。
しかしながら、「8×8=64」が大好きという生徒は、どちらかと言えば少数派です。
「4×16」を「16×4」にして筆算する子が多数派です。
塾長は、どちらかの解き方を強制することはしません。
生徒が解きやすいのが一番だと考えているからです。
塾長は、生徒が「8×8=64」を採用してくれる確率が低いと知っていても、それでも(1)(2)を教えます。
その理由は2つ。
1つは、生徒に反比例や(素)因数分解を理解してほしいから。
2つは、「何も考えず筆算」ではなく、「何か工夫ができないか」と考える習慣を身に着けてほしいから。
以上のことから、(1)(2)を学んだことは決して無駄にはならないのです。
ただ力任せに解く、機械的に解く、何も考えずに計算する、これでは真の計算力は身に着きません。
「何か上手い解き方はないか。」
こう考えるのが当たり前になってこそ、技術力も思考力も伸びるというものです。
生徒が「4×16」を呼吸をするように自然に「8×8=64」と一瞬で変換して答えを出すことが理想だと塾長は考えています。
しかし、生徒がそうはならなかったとしても(1)(2)について考えたという「経験」は、生徒のその後の数学の学習に必ずや好影響を与えることでしょう。
計算力を育てるには、常に考える習慣、工夫する習慣を身に着けること。
そしてその習慣は、同時に思考力をも育ててくれること。
生徒がこのことを忘れないでいてくれたら幸いです。
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