2023-03-08

QED進学塾の中学1年生(U,K,L)~初めての『北辰テスト』(後編)

QED日誌の昨日の記事のつづきです。

さて、『北辰テスト』を「学力向上」にどう役立てるのでしょうか。

まずは『北辰テスト』の解き直しをしてみましょう。
と言っても、間違えた問題を全問解き直すのではありません。
(全教科90点以上得点できた子は、全問を解き直します。でもそんな子はごくごく少数派です。)

『北辰テスト』の成績表には、小問ごとに「正答率」が明示されています。
それをもとに、問題を2つに分けます。
話を分かりやすくするために、全教科の得点が平均点と同じ、すなわち全教科とも偏差値50の生徒がいたと仮定します。

1.正答率50%以上の問題。
2.正答率50%未満の問題

また、別の分け方で2つに分けます。
a. 数学・英語・国語の文法問題・理科の計算問題。
b. 上記以外の問題。

偏差値50の子ならば、2.はばっさり切り捨てて良いでしょう。
ですから、自分の正答できなかった問題のうちまず「1-a」を解き直しします。
一度解き直したくらいではまだまだ不十分ですから、手持ちの教材の問題にて類題演習を行います。
時間に余裕があれば、「1-b」についても「1-a」と同じことをすればよいのですが、現実的にそこまでできない子が多数派です。
「1-a」のみでOK、と思ってくれても何ら問題はありません。

上記の「1.」「2.」は、あくまでも目安です。
苦手な教科ならば、1.を「正答率70%以上の問題」に変更しても良いでしょう。
逆に得意教科ならば、「正答率40%以上の問題」としても良いのです。
いずれにしても自分が解き直しをするのに、無理のない設定にすることが大切です。

上記の「a.」「b.」の分類は、のちの単元を学習することを考慮してのことです。

数学の「方程式」が苦手な子ならば、「連立方程式」はもっと解けません。
英語の「be動詞の現在形」が分かっていない子が、「be動詞の過去形」を勉強すればもっと分からないでしょう。
国語の「文節」の知識が不十分な子は、「単語」の学習で大苦戦します。
理科の「てんとうむし」が使いこなせていない子は、次の単元の計算問題でも同じように「てんとうむし」で挫折することでしょう。

つまり、「a.」ができていない子は、関連する単元の学習にのちのち苦労することになるのです。
ですから、「a.」で積み残しを発生させないことが肝要です。

一方、「b.」ができていない子は、「a.」ほど重大な問題を抱えることはありません。
たとえば、歴史で「奈良時代」のことをさっぱり覚えていない子が、いきなり「明治時代」の勉強をすることは十分可能だからです。

というわけで、今回の『中1北辰スタート号』を受験した、Uくん・Kくん・Lくんの3名がまずは「1-a」に全力投球してほしい、塾長はそう考えています。

解き直しの問題数が多すぎるときは、正答率の基準となるパーセンテージを上げて、逆に少なすぎるときは下げて、各自にとって「ちょうどいい」ラインとなるよう調整してくれれば幸いです。

とは言え、中1生にその調整を「自力でやれ。」というのは酷なことです。
ですから、塾長は喜んで「ラインの上げ下げ」に協力します。

『北辰テスト』の受験料は、現在のところ4730円です。
これだけ出せば、ヤオコーでA5等級の和牛が500グラム以上買えます。
公開会場模試は、それほどの高額商品なのです。

それを知ってなお、塾長が塾生に『北辰テスト』を推奨するのは、お値段以上の価値があると信じているからです。
『北辰テスト』をおいしく食べて、骨までしゃぶり尽くしましょう。
「骨まで」とは、もちろん「解き直し+類題演習まで」という意味です。

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