2021-07-16

QED進学塾の中2生(T)~昨日の数学

QED進学塾の中2生のTちゃんの昨日の数学です。

昨日の授業の冒頭、Tちゃんは連立方程式の文章題を質問しました。
文章題は、人数と代金に関する問題でした。
Tちゃんは、1人分の入場料をおとなx円、こどもy円として連立方程式を作りました。
立式はさほど難しくなかったようです。

立式したのち連立方程式を解く段階で、Tちゃんが初めて見る計算の工夫がありました。
xとyの係数が第1式では1と2なのに対して、第2式では2と1になっていました。
この第1式と第2式をたすとxの係数もyの係数も3となるので、両辺を3で約分して最も簡単な第3式を作ることができます。

これは、たし算で交換法則が成り立つこと、
すなわち、
1+2=3
2+1=3
を利用したものです。
仕組みは簡単です。
ですが、このことに初見で気付くのは容易なことではありません。

気付いてしまえば計算の負担が大幅に軽減されます。
Tちゃんは、簡略化された第3式をフル活用して、最小の工数でこの問題を解くことができました。
大変便利な計算の工夫ですので、ぜひとも身に着けてほしいところです。

次に、Tちゃんは教科書の「1次関数」の問題を質問しました。

1.夏休みまであと1週間しかないこと。
2.それなのに学校が2学期を待たず、大急ぎで新単元の「1次関数」を履修開始ししたこと。
3.「1次関数」の初回授業(導入授業)にもかかわらず、学校の授業進度が速いこと。
4.そのため、初回からTちゃんが質問する問題が発生してしまったこと。
5.「1次関数」の章だけで教科書36ページ分もの分量があること。
6.これらより、夏休み直前のわずか1週間でもかなりのページ数を進みそうなこと。
7.そして、2学期になってもハイペースな授業進度が想定されること。

以上のことから、塾長は直ぐに手を打ったほうがよいと考えました。
そこで、昨日の授業予定を大幅に変更し、授業時間の全てを数学に投入しました。
予定変更は5秒で即断即決でした。

昨日Tちゃんは、
(い)1次関数の式
  直線の式
  y=ax+b

(あ)a=傾き=↑/→=Δy/Δx=y2-y1/x2-x1=速さ=変化の割合

(う)b=y切片=y軸との交点(0,b)=定数
  b=y-ax

(え)平行=傾きが等しい

(お)交点=連立方程式

の(う)までを学習しました。
Tちゃんは、図解や実例をふんだんに使って、(い)(あ)(う)の意味するところをよく理解することができました。

これに加えて、Tちゃんは中1の「座標」と「比例」の復習もしました。

「座標」の復習では、y軸に平行な直線とx軸に平行な直線とを数多く用いました。
これらの「軸に平行な直線」は、のちに(教科書で言うと20ページほどあとに)「px+qy+r=0」の形で直線を定義することを学んだときに大活躍してくれます。
そのときのための布石も打っておきました。
復習をしながら同時に予習もすることができました。

「比例」の復習では、「比例」を「1次関数」の特別なものとして考えました。
「1次関数」のy切片がたまたま0になったのが「比例」という考え方です。
これを座標で表すと、「1次関数」の(0,b)が「比例」では原点(0,0)になっています。

以上、非常に濃密な2時間の数学の授業でした。
Tちゃんはこれに必死に付いてきました。
そのうえ、分からないことはきちんと質問しました。
きっとTちゃんの頭からは煙が出ていたことでしょう。
よくがんばりました。

Tちゃんが授業後にぽつりともらした一言は「休憩がなかった。」でした。
塾長は大いに反省しています。
次回からはTちゃんのペースで休み時間が取れるよう配慮したいと思います。

Tちゃんが莫大なエネルギーを費やして吸収した「1次関数」の知識・理解・技能です。
ぜひ家庭学習で定着化させてほしいと思います。

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