2023-06-05

QED進学塾の塾長~小さな気付き・大きな進歩

QED日誌の昨日の記事のつづきです。

「7×8」を「しちいちがしち」「しちにじゅうし」「しちさんにじゅういち」「しちはごじゅうろく」と順に追って行って「しちはごじゅうろく」にたどり着く(昨日の記事の第1段階)のでは時間がかかり過ぎます。
児童がこの方式でかけ算の問題を解いていては、宿題ひとつやるのにも疲れ果ててしまいます。
よって、第2段階の「しちはごじゅうろく」が一発で出るところまで練習しなければなりません。
この段階まで来て、ようやく実戦で使えるレベルに到達したと言えるのです。

英語のフォニックスについても、これと同じことが言えます。
「エイ・ェア」「ビー・ブ」「スィー・ク、ス」「ディー・ドゥ」・・・・と順に辿って行けば何とか「エイチ・ハッ」が言える、ではまだ不十分です。
hを見た瞬間に「エイチ・ハッ」が言えて初めて実戦レベルなのです。

今回のYくんの授業で塾長は、Yくんがまだ第1段階から脱却し切っていないことに気付きました。
とはいえ、文字によっては、Yくんが第2段階に到達しているものもあります。
現在のYくんは第2段階の学習の途中で、いわば第1.5段階といったところでしょうか。

Yくんが第2段階のクリアに時間がかかっているのを、塾長はYくんの努力不足だとは思っていません。
Yくんは毎日の音読を本当によくがんばっています。
ですから、塾長の教え方に問題があったと反省しています。
では、その改善策は?
それはのちほど記述します。

小学校の算数の範囲では、かけ算九九のレベルが(昨日のQED日誌に塾長が書いた)第2段階でも事足ります。
しかしながら、中学数学では第3段階が必要不可欠です。
この段階をクリアしていない子は、中3で習う因数分解の問題を解くことができないからです。

因数分解の問題は、埼玉県公立高校入試に毎年必ず出題されています。
決して避けて通ることはできません。
だから塾長は手作りで『逆引き九九』のカードを作りました。
高校受験生はどうしても第3段階をクリアしなくてはならないのですから。

英語学習においても、できれば第3段階まで行きたいところです。
たとえば、大谷投手の得意な「スライダー」を正しい英語の発音で聞いた子が、生まれてこのかた一度も書いたことのない「slider」を書くことができれば、フォニックスの第3段階クリア=免許皆伝です。
(これは、かけ算九九の第3段階に相当します。)

ここまでは行かずとも、生まれて初めて「slider」を目にした子が、「スライダー」を正しく発音すること、すなわち第2段階はどうしてもクリアしておきたいところです。
なぜならば、この単語はフォニックス(+α)で「法則通り」に読める単語だからです。

ここで塾長は我が身を振り返ります。
塾長は、塾生がこの第2段階をクリアするための助力を、本当に最大限に行ってきたのだろうかと。
数学で『九九カード』を手作りしたような、努力と工夫をしてきたのだろうかと。
そして、その問いに対する答えは「努力不足」でした。

たしかに、塾長はフォニックスを学習するためのプリントを手作りしました。
そして、そのプリントを塾生にもれなく配布しています。
それでも、授業のし方に工夫が足りなかったことに、今回のYくんの授業で気付かされたのです。

つづく

0 件のコメント:

コメントを投稿