2023-04-30

QED進学塾の小学5年生(Y)~今回の算数

QED進学塾の小学5年生のYくんの今回の算数です。

【算数】
Yくんは『計算の級別トレーニング 』にて「分数のたし算・ひき算」を学習中です。
前回の宿題の1問に分母が54と27の分数を通分する問題がありました。
そうです、Yくんは今、大きい数の分母の通分に挑戦中なのです。
同問題にユークリッドの互除法を用いると、その第1段階として9でわり算をすることになるのですが・・・・・
それがスムーズにできるためには、以下の2つの要素が必要となります。

(1)54と27がともに存在するのは「9の段」であると気付くこと。
(2)「くいちがく」「くにじゅうはち」・・・と1つ1つ辿って行かずとも、
ダイレクトに「くろくごじゅうし」「くさんにじゅうしち」が言えること。

この2つのハードルがYくんにとって非常に高かったようです。
Yくんがこの壁を乗り越えるために、「逆引く九九」のカードを毎日練習して、九九の達人になってほしいと塾長は思います。

塾長は、27の2倍が54であることを知っています。
トランプの黒(26枚)+ジョーカー(1枚)=27枚。
トランプの赤(26枚)+ジョーカーの予備(1枚)=27枚。
27+27=54枚。
それは、トランプ遊びの中で自然に覚えたもので、机に向かって勉強したからではありません。
そして、普段の生活や遊びの中で覚える数字は、実在する物や実際の経験と結びついて、決して忘れない数字となってくれて、計算を楽に速く実行するための心強い味方となります。
たとえば「12」という数字を見た瞬間に「三菱鉛筆1ダース」の箱が思い浮かぶように、数字は「物」だったり「言語」だったりするわけです。

数字は友達。

塾長は塾生によくこの言葉を言っています。
それが算数・数学を得意になる近道だと知っているからです。
おまけに、スーパーマーケットで買い物をしたりする日常生活でも大いに役立ってくれると知っているからです。

しかしながら、現実的には数字と親友になることのできる生徒はそう多くはありません。
27と54を見た瞬間に「1:2」が思い浮かぶ生徒は3割もいないでしょう。
ですから、ユークリッドの互除法などの便法を活用して、問題を解く方法を会得して行くほうが、多くの生徒にとって理に適った勉強法というわけです。

先ほどの問題の解法に戻ります。

54と27をそれぞれ9で割ると、
6と3。
これをさらにそれぞれ3で割ると、
2と1。

最初の行と最後の行を【斜めにかけ】て、
54×1=54。
27×2=54。
(この2つのかけ算は、たしかめ算の役目も兼ね備えています。)
よって、54で通分すればよい。

Yくんがこの解法の熟練度を上げてくれることを、塾長は切に願っています。
そのために『計算級別』をがんばりましょう。

この【斜めにかける】は、比・比例・比例式・理科の計算問題などで大活躍してくれる解法です。
同解法を習得するメリットはとてつもなく大きいのです。

Yくんが「今」通分という課題を克服するために、Yくんが「将来」いろいろな問題を解くための有力な武器(解法)を手に入れるために、ぜひともYくんが同解法を身に着けてくれることを塾長は強く願います。

生徒が「今」目の前にあることに全力で取り組みながら、それが同時に「将来」への先行投資にもなっている、いつも塾長はそんな授業がしたいと思って授業準備をしています。
塾生が「今」楽しく学んでくれる姿と、「今」の勉強が「将来」生きる場面で塾生が「あのとき学んだことが生きている。」と喜んでくれる姿と、その両方を塾長は想像しながら授業準備・授業を行っています。
そして、塾長自身がそんな「楽しみ」を持って授業している姿は、塾生にも好影響を与えると塾長は信じて疑いません。

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