2023-04-07

QED進学塾の高校2年生(S)~英語の長文読解(2)

QED日誌の3月31日の記事のつづきです。
(『新高校2年生』が『高校2年生』に替わったのは、4月から新年度・新学年になったからです。)
QED進学塾の高校2年生のSくんは、毎週塾で英語の長文読解問題を解いています。

3.技術力。(パラグラフ・リーディング)
最後の3つ目が技術力です。

大手の大学受験予備校の英語のM崎先生は「M崎式英文読解」と称して、すべての前置詞を抜いて英文を読みます。
ですが、この方式の効果が確実にあると言えるのは、おそらく英語の偏差値が65以上ある大学受験生に限られるのではないかと、塾長はそう考えています。
「M崎式」がどちらかと言えばマイナーな読解法に分類されるのは、上級者向けの技術だからではないでしょうか。
(塾長は「M崎式」を英語が大得意な生徒にのみ紹介しています。)

英語長文の読解法として非常にメジャーなのが「パラグラフ・リーディング」です。
「パラグラフ・リーディング」とは、英文を「句」(意味のまとまり)ごとに区切って読む読解法で、英文を日本文に翻訳する際の常套手段である「返り読み」を一切行いません。
この読解法は、英文を一度読んでから再び戻る手間と時間が不要なので、英文がストレスなく読めて、なおかつ試験時間の点でも有利という優れものです。
また、英語が苦手な子でも得意な子でも、ほぼ万人に効果があるというところも、同読解法の美点と言えるでしょう。
というわけで、塾長は塾生に「パラグラフ・リーディング」を推奨しているのです。

塾長は、QED日誌の3月31日の記事にて『1.語彙力。(英単語・英熟語)』を養うために、「まずは『(1)基本的な動詞=50語』と『(2)前置詞=44語』を覚えましょう。」と書きました。
この(1)と(2)が「パラグラフ・リーディング」でも効いてくるのです。

【(1)動詞】
英文を構成する形は、たった5つしかありません。
これが「5文型」と言われるもので、
第1文型SV。
第2文型SVC。
第3文型SVO。
第4文型SVOO。
第5文型SVOC。
の5通りがあります。

そして、この文型を決定するカギとなるのが「述語動詞」(V)であり、Vが英語の主役と言っても過言ではありません。
塾長が塾生に「できるだけ早期に述語動詞を覚えましょう。」と言うのは、このような理由によるものです。

5つの文型には共通点があります。
1番バッターが「S」で2番バッターが「V」であるという点です。
つまり、「SV」の1・2番コンビの打順は常に固定(平叙文)で、これが変わることはないわけです。

ということは、「V」がどこにいるのか、それさえ発見してしまえば、その「V」の前にいる人は全員「S」だという理屈になります。
よって、この時点で「SV」が確定します。

しかも、「SV」の後ろに続く英単語(修飾語を除く)があるのかないのか、もしあるとすればそれが「C」「O」「OO」「OC」の何れであるのか、その決定権は「V」が握っているわけですから、
受験生は英文の「その先」を常に予測しながら読み進めることができます。

塾長は『QED日誌』に「現代国語の読解問題」の読み方について、「予測が大切」という趣旨の記事を書いたことがあります。
これは「英語の読解問題」についても言えることです。

「予測どおり」ならばスムーズに読み進めることができますし、「予測に反して」ならばそこが文章のハイライトである確率が高いので、文章の肝をスルーしてしまう恐れがありません。

つづく

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