Q.E.D.進学塾の小学3年生のYちゃんは、あまりのあるわり算を学習中です。
昨日の土曜授業の問題から。
【問題1】120÷50=2あまり20。
Yちゃんが昨日最初に質問したのが上記の【問題1】でした。
塾長「50円玉は何枚?」
Yちゃん「2枚。」
塾長「よくできました。あと何円?」
Yちゃん「20円。」
塾長「正解。じゃあ答えは?」
Yちゃん「2あまり20。」
塾長「すばらしい。」
【問題2】150÷40=3あまり30。
ところが、Yちゃんは【問題2】の正答になかなかたどり着けません。それもそのはず、【問題1】は50円玉2枚と考え易かったのに対して、【問題2】は10円玉の枚数が多すぎたからです。
塾長「一旦、【問題1】に戻ろうね。」
Yちゃん「うん。」
塾長はもう一度、【問題1】を板書しました。ただし、2行に増やして。
[式1]120÷50=2あまり20。
[式2]12 ÷5 =2あまり2。
この2式を数十秒じっと見つめていたYちゃんは、「わかった。」と言って顔を輝かせました。
塾長「よく気が付いたね。」
Yちゃん「【問題2】を解いてみる。」
そして、見事に【問題2】を正解したYちゃんでした。
[式2]は[式1]のわる数とわられる数とを10で約分した式です。商を簡単に求めることができます。
ただし、この「約分」による解法を先に教えてしまうと、あまりを間違えてしまう子が続出してしまうことが経験則で分かっています。だから、塾長は「約分しない」解法から教えたのです。
Yちゃんは、難しい問題に当たったとき、頭をフル回転させて考えます。そんなYちゃんだからこそ、「あまりは割っていない。」ことに自分で気づいたのでしょう。塾長がみなまで言う前に。
単に解き方を教えるだけでなく、問題を解く過程をYちゃんにじっくり考えてもらう時間を作ること、これを常に意識しながら、今後の授業を展開して行きたいと、塾長は考えています。
それが算数の仕組みについてのYちゃんの理解を深めることと、思考力を伸ばすことの両方に有効であると思うからです。
0 件のコメント:
コメントを投稿