Q.E.D.日誌の昨日の記事の続きです。
【5教科総合】「書く力」が求められています。
昨年度入試と今年度入試とを比較して最も目立った変化は、記述による解答を求める問題の配点比率が増加したことです。それだけ受験生の「書く力」が要求されていることの証左でしょう。
しかし、変わらないものもあります。「読み」「書き」「そろばん」、すなわち漢字の読み・書きや数学の計算問題です。これらの基礎学力を見る問題については、出題傾向も問題数も配点も全て例年どおりでした。
塾長は入試問題の二極化が進んでいると考えています。多くの受験生が難なく得点できる問題と、一部の受験生のみが完答し大多数の受験生は得点できない問題との二極化です。前者はいわゆる「易しい問題」、後者が「難しい問題」です。
前述した読み・書き・そろばんの問題や、選択式の解答を求める問題の多くは、この易しい問題に該当します。ここでの失点は命とりですから、確実に得点できるよう日頃からの演習が肝要です。
一方、難問の多くは記述による解答が要求される問題です。「・・・の途中課程を書きなさい。」や「・・・を説明しなさい。」などがこれに当たります。これらの問題に完答を求めるのは受験生にあまりに酷でしょう。しかしこのような問題でも、積極的に部分点を取りに行く姿勢だけは持ってほしいものです。
毎年、埼玉県公立校入試の「部分点」の与え方については、各学校の判断に委ねられています。入試答案の採点における各学校の裁量権が大きいのです。
各高校は部分点の与え方を公表していません。しかし、浦和高校や浦和一女といったトップ校では採点基準が厳しく、学校偏差値が下がるに従って甘くなっているのではないかと塾長は考えています。下位校で採点を厳しくしてしまうと、点数を取れる生徒がいなくなってしまうからです。
ということはどの受験生にも部分点を獲得する機会があるのです。生徒は各自の学力に応じて高校を受験し、その学力に見合った採点基準で採点をしてもらえるのですから。ぜひ一点でも多くの加点を得たいものです。
(つづく)
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