2020-07-24

QED進学塾の塾長~考え方・教え方(8)

QED進学塾の塾長は、2020年6月13日よりQED日誌に連載記事を書き始めました。
今日は7月18日の連載記事(第7回)の続き(第8回)です。

【前回の問題を再掲】
3人の児童があるテスト受けたところ、2人が20点で、もう1人が80点でした。
この3人の平均点を求めなさい。

20点の児童が2人いるので、
20×2=40[点]

80点の児童が1人いるので、
80×1=80[点]

よって、3人の合計点は、
40+80=120[点]

したがって、平均点は、
120÷3=40[点]
【再掲終わり】

今日はこの問題を線分図に表してみます。
20と80の中点は50ですが、平均は50点ではありません。
20点を取った子のほうが80点の子より2倍多いのですから、
平均は中点の50点よりも20点側に寄るはずです。

これをもっと正確に表すと、
平均点は、
20と80を、
1:2に内分する点である。

数字の部分だけを抜き出すと、
20と80
1:2

この数字から、前述の【再掲】の式を作るには、

分母は1:2の「:」を「+」に代えて、
1+2=3。

2から20に斜め矢印を書く。(積が40)
1から80に斜め矢印を書く。(積が80)
分子は「と」を「+」に代えて、
40+80=120。

よって、120/3=40[点]
かくして内分点、すなわち平均点を求めることができました。

斜め矢印を2本書くと、ちょうど「×」の演算記号のように見えるので、視覚的にもかけ算であることが分かりやすいのです。
この「斜め矢印2本」を書く解き方は、今回のテーマである内分点のほかにも最小公倍数・比例・比例式などでも使える解き方で、応用範囲が広いのが特長です。
化学の計算問題でも大活躍してくれます。

塾長は、前述のような「内分点の求め方」を児童に教えるとき、決して機械的に「こうすれば解けるよ。」とは教えません。
必ず1段ずつステップを踏んで「なぜこの解き方が正しいのか。」を児童に理解してもらうのです。

意味を理解したうえで覚えたこと(有意味記憶)は、意味を知らないけれどとにかく覚えたこと(無意味記憶)よりも、記憶が長期間残り続けます。
また、有意味記憶は忘れてしまっても再構築できる点も強みです。
そして何より、学ぶ楽しさを最も味わえるのは「意味を理解」できた瞬間です。

楽しく学び続けるうちに、いつの間にか基礎学力の堅固な土台ができていた、これが学習の理想形だと塾長は思うのです。

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