2020-07-10

QED進学塾の小学5年生~一昨日の算数

QED進学塾の小学5年生は、一昨日の算数の時間に「平均」を初めて学習しました。

まずは、昨日のQED日誌の記事の続きから。
児童は『コア 小5算数』にて「体積」を現在学習中です。
同書には「複雑な立体の体積・容積」を求める問題が載っていて、一昨日に児童はその問題を学習しました。
凹凸のある立体の凸部を切り取って凹部にはめ込むと、単なる直方体に変形できて、体積・容積が簡単に求められることを一昨日児童は学んだのです。

「平均」とは、読んで字の如く「平らに均す」という意味です。

【問題】『力がつく計算ドリル 小学6年生』27章「平均(1)」□1(1)より
(  )の中の数量の平均を求めましょう。
(10本 , 14本)
式 (10+14)/2=12
答え 12本

では、この問題を本義に立ち返って解いてみましょう。
10本と14本を棒グラフに表します。
10と14の差は4ですから、その半分の2を14から切り取ります。
その2を10に乗せると、2つの棒グラフはともに12になります。
よって、平均は12本です。・・・(答え)

大きい棒から切り取ったものを、小さい棒に乗せ換えても、2本の棒の総和は変わりません。
だから、10+14=24(総和)は一定です。
均したあとの2本の棒の長さは等しいので、
24÷2=12(本)が答えになるというわけです。

ここまでを学習した子は、どうして「(10+14)/2=12」として平均が求められるのかを理解することができます。
「平均=合計/個数」の公式の意味を知ることができるのです。

公式を暗記しただけの子は、難しい問題になると手が出なくなってしまいます。
公式の意味を知っている子は、難しい問題でも解くことができます。
この差を一言で言えば「応用力の差」です。
そして、「応用力」はどれだけ「基礎・基本」を丁寧に学習したかで決まるのです。

再び、体積に話を戻します。
立体の凸部を切り取って凹部に嵌め込むことは、まさに平均の「均す」ことと同値です。
「平均」学んだことが「体積」で生かされました。
ひとつの単元で学んだことを別の単元に活用することが自在にできるようになったとき、真の応用力が身に着いたと言えるのです。

児童は、これからもっともっと難しい問題に挑戦することになります。
たとえば、かつて御三家で出題されたことのある、
【正四角柱を勾配の異なる2平面で切り取った残りの体積】を求める問題。
こんな問題も「平均の高さ」という考え方を「体積」に持ち込むことで、本に載っている模範解答よりもずっと簡単に解くことができるのです。

塾長は、児童が学ぶ楽しさをいつも感じていてほしいと願っています。
意味も分からずに公式を暗記するのはちっとも楽しくありません。
楽しいと感じるのは、ものごとの本質を理解し「なるほど」と心から納得できたときです。
そうして学んだものは決して忘れることはありません。
それは、堅牢な土台となっていつまでも残ります。
高層ビルが建っていられるのは、盤石な基礎工事があってこそです。
ゆるぎない基礎学力の上に、高い高い学力の塔を築き上げたいものです。

0 件のコメント:

コメントを投稿