2015-02-16

Q.E.D.進学塾の高校1年生~大学入試センター試験を意識

Q.E.D.進学塾の高校1年生のMiちゃんはとてもよく勉強する子です。Miちゃんが塾に来ないのは、部活動のある日、委員会のある日、日曜日の週3日です。毎週4日の通塾を欠かさず続けているMiちゃんです。

Miちゃんの通う高校では来週から学年末試験が始まります。定期試験一週間前は部活も委員会も休みなので、Miちゃんは今週毎日通塾してきます。日ごろから学習の質・量ともに十分なMiちゃんですが、この一週間で総仕上げをしてほしいものです。

Miちゃんは積極的に質問をします。一昨日の土曜授業では数学(統計学)と理科(無機化学)を質問しました。

Miちゃん「CH3COONaの水溶液は塩基性だよね。」
塾長「そうだよ。」
Miちゃん「なのにどうして塩基性塩じゃなくて正塩なの?」
塾長「塩の分類は見た目で決めるからよ。塩にHがあれば酸性塩、OHがあれば塩基性塩、どちらもなければ正塩ね。」
Miちゃん「なるほど。」
塾長「ここはMoちゃんも質問したことがあって、みんなが間違えやすいところよ。センター試験にもよく出るよ。」
Miちゃん「ちゃんと区別して覚える。」

Miちゃん「(数学のプリントを指して)次はこれを教えて。」
塾長「データ処理ね。今年のセンター試験では大問一つ丸ごとデータ処理の問題が出題されたのよ。これまでも小問では出題されてたけど、大問まるごとは今年が初めて。塾長は今後もデータ処理の問題は増加傾向だと思う。情報化社会だもんね。」
Miちゃん「うん。」

Miちゃんは目の前の学年末試験のことで頭がいっぱいですが、そんなときでも塾長はMiちゃんにセンター試験への意識づけをちょこちょことしているのです。

Miちゃん「計算はできるんだけど、その数値がどんな意味を持つのか分からない。」
塾長「図を書きながら式といっしょに説明するね。」
塾長「AとBとの相関係数=AとBとの共分散÷(Aの標準偏差×Bの標準偏差) 。この本『証券アナリストのための数学入門』にも載っている式よ。」
塾長「式の意味を用語とともに図で説明するよ。」
(中略)
Miちゃん「分かった。」

同書は書名に『アナリストのための』と記されているように学習参考書ではありません。証券や債券の組み合わせ方、すなわちポートフォリオ分析について書かれた本です。

しかし、こういった社会人向けの本のほうが高校生向けの本よりも分かり易く書かれていることは少なくありません。たとえば前述の相関係数の説明は非常に簡潔にまとめられていました。保護者さまにもお薦めしたい一冊です。

Miちゃんから「数値がどんな意味を持つのか?」という質問が出るのは、Miちゃんの知的好奇心の表れです。ただ解ければいいで終わらせないところがMiちゃんの美点なのです。

意味を理解し、納得して覚えたことは忘れません。しかもその知識を応用して発展問題をも解けるようになるのです。Miちゃんのように真の理解を追求する姿勢は、一見回り道に見えてもその実は王道なのです。

データ処理の問題は計算が煩雑であることがほとんどです。しかし計算不要の問題、すなわち用語の意味の理解を問う問題もセンター試験に出題されています。このような問題は「計算できればそれでいい。」で済ませてきた受験生には手が出ない問題なのです。

塾長はMiちゃんの学習姿勢を素晴らしいと思います。そのMiちゃんの学習意欲は、旺盛な知的好奇心・学問探求心に支えられていると考えています。

伸びる芽を大切に育んでいきたいものです。

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