2020-06-18

QED進学塾の小学5年生~算数の「反実仮想」

QED進学塾の小学5年生は『まるいち算』を算数の授業ごとに1問ずつ進めています。
今週の月曜日には「問題3」を学習しました。

さて、高校生は英文法で「仮定法」を習います。
仮定法は「もし○○ならいいのに。」と訳され、そのうしろに「でも現実はそうでないのが残念だ。」という気持ちが含まれます。
事「実」に、「反」することを、「仮」に、「想」定するので、
「反実仮想」と言われます。

算数でも、「反実仮想」はたびたび登場します。
たとえば、受験算数の定番問題である「つるかめ算」は、「もし全部つるだったら」あるいは「もし全部かめだったら」と考えるところが、解法の出発点です。

このように、算数の種々の問題を解くのに不可欠と言える考え方が、この「反実仮想」なのです。
ただし、算数の反実仮想ニュアンスは、英文法のそれとは異なります。

「もし○○ならいいのに。」
「じゃあ、○○ということにして計算しちゃえば楽だよね。」
「事実と異なる部分は、あとで補正しちゃえばいいから。」
これが、算数の反実仮想です。

月曜日に児童が学習した『まるいち算』の「問題3」が、まさにこの反実仮想でした。
「問題3」は、
1.兄は弟の2倍「より100円少ない」お小遣いをお母さんからもらった。
2.2人のお小遣いの合計は1700円だった。
という問題でした。

問題を難しくしている要因は「より100円少ない」にあります。
そうではなくて「ぴったり2倍」だったらどれだけ計算が楽なことか、こう考えるのです。
では、お母さんにあと100円だけ奮発してもらうことにしましょう。

弟=○1円。
兄=○2円。
合計=○3円=1700円+100円=1800円。
(上式の「+100円」が「反実仮想」)

弟=○1円=1800円÷3=600円。
兄=○2円-100円=600円×2-100円=1100円。
(上式の「-100円」が「あとで補正」)

たしかめ算=600円+1100円=1700円。
【終】

児童が『まるいち算』の学習を通して「算数の反実仮想」が得意になってくれることを塾長は期待しています。

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