2020-05-27

QED進学塾の小学5年生~一昨日の算数

QED進学塾の小学5年生は一昨日に算数を25分間勉強しました。
授業時間の多くを国語に投入したために、算数の時間が短くなってしまいましたが、次回の授業日に調整したいと思います。

(1)1より大きい数「を」かけると増える。
(2)1より小さい数「を」かけると減る。
(3)1より大きい数「で」割ると減る。
(4)1より小さい数「で」割ると増える。

児童は、この4行を実際に計算して確かめました。
算数における「実験」は、数学の「証明」と同じ価値を持ちます。

児童の予想に反する計算結果となったのは(4)でした。
児童は「何となく減りそうな気がしたけど、実は増えた。」と驚いていました。

児童がことのほか苦戦していたのが「助詞」でした。

【練習】
2「を」かける = ×2。
3「で」割る = ÷3。
×4 = 4「を」かける。
÷5 = 5「で」割る。

児童は、上記のような練習を繰り返してだいぶ上達しましたが、すらすら言えるようになるにはもう少し練習する必要がありそうです。

人は算数の問題を解くときに「言語」で思考します。
数式を日本語化したり、逆に日本語を数式化したり、これらを得意になることは、算数上達の近道なのです。

話が横道に逸れますが、日本人が英語を学ぶより英国人が日本語を学ぶことのほうが、より難しいと言われます。
外国人の日本語学習を難しくしている要因のひとつに「助詞」があります。
日本人でも「助詞」の誤用は頻繁に見受けられるので、いわんや外国人おやなのでしょう。

昨日のQED日誌の記事に、「これは」の「は」(副助詞)が主格ではなく目的格を表している例を書きました。
そこに気付くかどうかが、題意を正確に把握できるかどうかの分かれ道になっていました。
また、前々回の国語の授業では、「だけ」と「ばかり」の2つの副助詞に着目することが、解法の糸口となっている問題を学習しました。
今後、接続助詞がキーになる問題も登場することでしょう。
このように、「助詞」は決して軽視できない品詞なのです。

日本語の助詞には「格助詞」「副助詞」「接続助詞」「終助詞」の4種があります。
それらを全て合わせても僅か50語しかありません。
なので、4種50語を全部覚えることも可能です。
ですが、入試での文法の配点の少なさを考えると、重要な助詞(読解問題など文法問題以外の問題を解くのに有用な助詞)のみを学習すれば必要十分でしょう。

話を算数に戻します。
算数の学力向上には、数的感覚を養うことも重要です。
「大きい」「小さい」「増える」「減る」、これらをイメージするだけで解きやすくなる問題は多いのです。

【問題】太郎君の歩いた平均の早さを求めなさい。
【誤答例】時速48㎞。
数字や単位の大きさを正しく理解している児童は、上記の解答が間違っていることに一瞬で気が付きます。
勘のいい子なら、正しい答えが「時速4.8㎞」であることや、誤答の原因が小数点の移動を間違えたせいであることをも察知することができるでしょう。
数や単位の大きさを把握している子は、明らかに間違った答えを平然と書いて×をもらうことはないのです。

入試頻出問題に「つるかめ算」という、古典的な問題があります。
さらっと「つるが増えたら足は減るよね。」と言える子は、「つるかめ算」の習得があっという間です。
大きさや増減を想像できることは、算数の問題を解くうえで強力な武器となるのです。

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