2020-05-14

QED進学塾の小学5年生~昨日の国語

QED進学塾の小学5年生は、昨日国語と算数をそれぞれ40分ずつ学習しました。
国語の時間は記述問題の答案作成の手順を学びました。

【宿題】「A」と「B」の2語を用いて、・・・・・を60字以内で書きなさい。
前回の授業で、児童は書きたいことを4行の文にまとめました。
その4行を上手につないで、60字にまとめてくるのが今回の宿題でした。
児童は内容的に申し分のない答案を塾長に披露してくれました。
ただ、児童にとっての最難関は字数制限でした。

児童「どうしても60字を超えてしまう。」

そこで、塾長は2つの方法を教えました。
1.省略可能な文節を見つけてそれを消去する。
2.意味が同じで文字数の少ない言葉に置き換える。

児童「できた!」
塾長「素晴らしい。」

塾長が予想していた時間よりもはるかに短時間で、児童は60字ちょうどの答案を作成することに見事成功しました。

記述問題は、字数が少ないほうが実は難しかったりするのです。
もう四半世紀も昔の話になります。
塾長のいとこが都立大の史学科(日本史専攻)を受験したのですが、その受験勉強での苦労話を塾長に教えてくれました。
「『200字で書きなさい。』はすぐできるようになったけど、『50字で書きなさい。』がなかなかできないんだよね・・・・・」
書きたいことはたくさんあるのに、それを無理やり少ない字数に圧縮するのがいちばん大変だと、いとこはもらしていたのです。
塾長は「文系ならではの悩みなんだろうなあ。」と思いながら、この話を興味深く聞いていたものです。

さて、話を戻します。
児童は、字数オーバーの答案を短くして、制限字数内に収める方法を学びました。
どうにかして字数を短縮しなければいけない局面は、記述問題の答案を作成する際によく発生します。
ですから、「字短」の方法はぜひ知っておいてほしいことなのです。

それにも増して、記述問題の答案作成に有益なのは、「時短」すなわち「答案作成の時間短縮」の方法を覚えることです。

1.答案作成に使えそうな文節や文を本文中から探して傍線を引く。
2.1.に短い横線を入れて5文字ずつのブロックに区切る。
3.2.のブロック数を「正」の字を書きながら数える。
4.「ブロック数×5=制限字数×3分の2」程度になるようにブロック数を調整する。
5.4.を答案に書く順番を決める。
6.5.を上手につないで文章にする。

塾長は、児童に上記手順を教えました。
ただし、上記の4.については、
「ブロックの総字数の約1.5倍が答案の長さになるよ。」
という表現で説明しました。
児童は、「8ブロック(40字)+つなぎの言葉(20字)=答案(60字)」という理解の仕方で納得してくれました。

ブロックを8つに絞り込むことは、キーワードやキーとなる表現を「厳選40字」に絞り込んでいることに他なりません。
つまり、この段階で「答案に書くべきこと」がより明確化されていることになるのです。
そして、きつく絞り込んだおかげで、字数にはまだまだ余裕があります。
最大20字(60字の枠からはみ出すことが許される最後の句点を含めれば最大21字)がつなぎの言葉に使えるのです。

(1)長い答案をどうにかして短くすることに頭と時間を使う。
(2)ブロックを厳選することに頭と時間を使う。
この2つを比較すると、答案作成の簡便さ・スピード・完成度のすべてにおいて、(2)が(1)に勝ります。

ところで、記述問題の字数制限には、たとえ問題文には明記されていなくても「暗黙のルール」が存在します。
先ほど触れましたが「最後の句点ははみ出してもよい。」も暗黙のルールの一つです。
もうひとつ暗黙のルールは「制限字数の9割未満の答案は減点対象とする。」です。

では、これらのルールを「60字以内で書け。」に当てはめてみましょう。
答案の文字数が少なすぎることによる減点を回避するには、最後の句点を含めて最小でも54字を書かなければなりません。
このとき、自分の言葉で書くのは、54-40(8ブロック)=14文字です。
逆に、最大値は最後の句点を含めて61文字ですから、自分の言葉は61-40(8ブロック)=21文字です。

14×1.5=21。
つまり、最大・最小で1.5倍の開きがある計算です。
文字数にこれほどの弾力性があれば、答案作成に苦労しないのも頷けるでしょう。
前述の「(2)が(1)に勝る。」が、数字で証明された形です。

記事が長くなってしまいました。
最後に宿題について。
前回の宿題とした問題=昨日の国語の授業で詳しく学んだ問題は、『アインストーンPrimary』の19ページの(4)でした。
今回の宿題は(3)です。

(4)の問題は、「XについてAとBの2語を使って60字で書きなさい。」
(3)の問題は、「YについてBとCの2語を使って60字で書きなさい。」
この2問は、出題形式が完全一致します。
児童が、昨日学習したばかりの答案作成方法を早速宿題に活用して、どんな答案を書いてきてくれるのかを塾長は今から楽しみにしています。

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