2023-09-14

QED進学塾の小学5年生(Y)~今回の算数

QED進学塾の小学5年生のYくんの今回の算数です。

Yくんは『計算の級別トレーニング 』にて「分数のたし算・ひき算」を継続して学習中です。
Yくんが家庭学習と塾での勉強とをこつこつと積み重ねてきた結果、Yくんの計算力は着実に向上し、計算の工夫も随所に見られるようになってきました。
その工夫のひとつが「帯分数」の計算です。
「分数のたし算・ひき算」においては、仮分数よりも帯分数のほうが計算が分かりやすく、速く正確に計算することができます。
帯分数は、整数部分と真分数部分の和で構成されています。
つまり、整数と分数とが入り混じったたし算・ひき算を効率よく行うには、整数は整数同士、分数は分数同士、それぞれを別々に計算したほうがよいのです。
そして、その計算結果を最後に帯分数の形に書けば、最短最速で計算を終わらせることができます。
ところが、分数部分が「引けない」という問題がときとして発生します。
今回の授業でYくんが「家で解いたけど計算できなかった。」と言って塾長に質問してきたのが、まさにこの「引けない」タイプの問題でした。

ところで、整数の引き算の筆算でも「引けない」問題は発生します。
たとえば、「35-17=18」のような問題です。
なぜなら、1円玉5枚から7枚を引くことはできないからです。
このとき、3枚ある10円玉(10の位)のうちの1枚を、1円玉(1の位)10枚に両替してもらいます。
すると、10円玉が1枚減って2枚になる代わりに、1円玉が10枚増えて引くことができるようになるのです。
1円玉10枚から7枚を引いて3枚。
その3枚にもとからあった5枚をたして8枚。
だから、1の位は8になるのです。

Yくんが素晴らしかったのは、このひき算の筆算のシステムを、帯分数の計算に応用できたことです。
Yくんは、整数の「3」すなわち1円玉3枚を、現実には存在しないお金(6分の1円)6枚に、つまり6分の6に変換して、そのままでは引けなかった分数部分を、無事に引くことに成功したのです。
もちろん、塾長はYくんの機転を褒めちぎりました。
さらに、塾長は「中1の1学期に地理で習う『時差の計算』でも、今日Yくんが自力で気づいた計算のやり方は、大いに役立つよ。」と付け加えました。
それを聞いたYくんは、勝ち誇ったような自信満々の表情と、褒められすぎて少し照れたような表情とを浮かべていました。
Yくんは、とても嬉しそうにしていて、ご機嫌でおやつを食べていました。

次の塾の算数の時間に、Yくんは新単元の「速さ」を学びます。
これは、Yくんが学校でまだ習っていない単元です。
いつも机を並べて勉強している中1のEくんの「速さ」の授業に、Yくんも便乗してもらう算段です。
中1の授業に小学5年生のYくんがそのまま便乗するのは難しいのですが、そこを何とかするあの手この手を塾長は既に考えてあります。
分数の計算で自信を付けたYくんが、その勢いのままに新単元の「速さ」を習得してくれることを、塾長は大いに期待しています。

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