2020-03-19

QED進学塾の小学生~新技が大好き

QED進学塾の小学生は新技が大好きです。
昨日の算数の時間には「先生、新技やりたい。」とリクエストしてきました。
それに応えて塾長は、整数を積で表すこと、すなわち「整数=( )×( )」の形にすることを教えました。
児童は、先週学んだばかりの因数分解を利用して「整数=( )×( )」と表す練習をします。
すると、児童の上達が早かったので、塾長は早速同種の問題を宿題に出しました。
今回の宿題の出来がよければ、次回の算数の時間には「約数」を学習する予定です。

話は飛びますが、帝京大学医学部の2005年の過去問に「整数=( )×( )」を適用する問題がありました。
【問題】
N=2の20乗×7の10乗。
M=Nの正の約数すべての積。
このとき、log(底N)(真数M)の値を求めよ。
【答え】231/2

これは「自然数=( )×( )」の形にするだけで解ける問題です。
ただし、Nが平方数なので、約数の個数は奇数個です。

さて、考え方はそっくり同じですが、数字だけを簡単にした問題を塾長が作りました。
【塾長が作った類題】
N=36。
M=Nの正の約数すべての積。
このとき、log(底N)(真数M)の値を求めよ。
【答え】9/2

【解き方】
36=1×36。
36=2×18。
36=3×12。
36=4×9。
36=6×6。

よって、
 log(底N)(真数M)
=log(底は36)(真数は36の「2分の9乗」)
=9/2

【解説】
36の約数の数は全部で9個あります。
上記の【解き方】のように約数2つを1組とする積を作ると、
その積はいつも36になります。

ただし、「36=6×6。」だけは6を2回かけているので、
この組だけは「0.5組ぶん(2分の1組ぶん)」なのです。

全部で約数は9個。
2個で1組の積=36を作ると、
36が2分の9組(4.5組)できる。

だから、その4.5組をかけ合わせた数、すなわち約数すべての積Mは、
M=36の「9/2乗」になるのです。

以上で解説を終わります。
帝京大学医学部の過去問も同様に「(約数の個数÷2)乗」、
すなわち「(231÷2)乗」となって、
答えが231/2になるのです。
この過去問は、小学校で習う算数の考え方が、そのまま大学入試にも適用できる好例でした。
算数の基礎から高等数学まで、ひとつひとつを地道に積み上げて行きたいものですね。

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