2018-09-30

QED進学塾の教育理念・授業方針~QED日誌に連載記事(79)

QED進学塾の教育理念・授業方針についてQED日誌に連載記事を書きます。
今夜はその第79回目です。

テーマは中3生の受験勉強について(41)。

塾長は昨夜の記事にこう書きました。
「元は動詞、今は形容詞。」
まずは、品詞を明確にすることが「分詞」を学習する第1歩。

国語には「分詞」はない、とも書きました。
しかし、
「眠る。」=動詞。
「眠い。」=形容詞。
こんな例もあります。
これは、動詞から形容詞が派生したと考えるのが自然ですので、英語の分詞と同様と言えるでしょう。

国語の文法では、もっと知ってほしいことがあります。
「転成名詞」です。

動詞や形容詞の連用形がそのまま名詞になる。
【例文1】大谷選手はバットの振りがおそろしく速い。
この「振り」は名詞です。
格助詞の「が」がついているのが名詞である証拠です。

もともと「振る」という動詞だったのですが、
その連用形の「振り」は名詞として使われています。
よって「動詞→名詞」の転成名詞です。

【例文2】その時彼は遠くを見るような目をしていた。
この「遠く」は名詞です。
格助詞の「を」がついているのが名詞である証拠です。

もともと「遠い」という形容詞だったのですが、
その連用形の「遠く」は名詞として使われています。
よって「形容詞→名詞」の転成名詞です。

形容詞や形容動詞の語幹に「け」「さ」「み」がついて名詞になる。
【例文3】急に寒けがして熱を計った。
この「寒け」は名詞です。
格助詞の「が」がついているのが名詞である証拠です。

もともと「寒い」という形容詞だったのですが、
その語幹の「寒」に「け」がついた「寒け」は名詞として使われています。
よって「形容詞→名詞」の転成名詞です。

また、語幹の「寒」に「さ」がついた「寒さ」も名詞です。
「寒さが厳しい。」のように、格助詞の「が」がつけられるからです。
よって「寒さ」も「形容詞→名詞」の転成名詞です。

「頬に赤みが差す。」の「赤み」も同様の理由で「形容詞→名詞」の転成名詞です。
  【例文4】文法の大切さが分かった。
この「大切さ」は名詞です。
格助詞の「が」がついているのが名詞である証拠です。

もともと「大切だ」という形容詞だったのですが、
その語幹の「大切」に「さ」がついた「大切さ」は名詞として使われています。
よって「形容動詞→名詞」の転成名詞です。

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